見上げた空に
光の『色』の線を引こう?
アンブレラ
「大佐…!まだ寝てるんすか!」
呼び掛けて見る物の目当ての人物は返事をしない。
「…襲いますよ」
今だ返事は無い。
「…俺は忠告しましたからね」
そう言って彼の耳を甘噛みする。
「…ッ…」
案の定目を覚ました彼に仮眠の時間が過ぎた事を伝えるがきっと寝起きの彼は右から左へと抜けて行っているだろう。
頭を掻きながら仮眠室を出て行こうとする彼を背後から抱きしめた
戦場のトラウマか彼は
背後に立たれる事
背後から触れられる事 が
苦手だった
ピクン、と過剰反応を見せ
此方に顔を向け
俺を見上げる
弱い
此の人は
凄く強く
凄く弱い
年中雨が
降っている用に
俺が傘に為りますから
いつか貴方の空に
光の『色』の線を引こう
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